大相撲で史上最多の優勝45回を誇る、第69代横綱白鵬(36=宮城野)が、7月までに現役引退の意向を固めていたことが27日、関係者の話で分かった。

近日中に引退届が受理され、日本相撲協会が正式発表する。白鵬は引退後、親方として協会に残り、後進の指導に当たる。

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白鵬は数々の記録を打ち立てて称賛を浴びた一方、幾度となく横綱としての在り方を問題視されてきた。立ち合いでの張り手やかち上げ、駄目押しなどの粗暴さが目に余ることが多く度々、横審から苦言を呈された。この日行われた横審の定例会でも矢野委員長が、張り手などについて「一般ファンにも分かりやすい説明をする必要がある」と問題提起したほどた。

直近では、名古屋場所で照ノ富士を破って優勝した際にガッツポーズなどをし、八角理事長から厳重注意を受けた。また、15年初場所後の一夜明け会見では、同場所13日目の稀勢の里戦の取り直しについて「子どもでも分かる相撲」などと審判部を批判して厳重注意を受けた。17年九州場所千秋楽では、観衆と万歳三唱を行って厳重注意を受け、19年春場所千秋楽では、観客を促して三本締めを行った問題で「けん責」の懲戒処分を受けた。