西前頭6枚目の阿炎(27=錣山)が12勝も、先場所に続く優勝次点に終わった。三賞は初の殊勲賞を受賞した。
同じ11勝3敗だった琴ノ若との一番。突き放して出るがいなされ、ピンチもあったが、動き回って最後は引き落とした。優勝決定戦の可能性をつなぎ、結びの結果を待ったが、御嶽海が勝って届かなかった。
支度部屋で待つ間は「何も考えずに今日の相撲を自分の中で繰り返していた」と話し、「本音を言うならチャンスがあったかなと思う」と悔しさもにじませた。
日本相撲協会のガイドライン違反で出場停止などの処分があり、昨年春場所で土俵に復帰してから勝ち星を重ねて番付を戻してきた。幕内に復帰した先場所に続く12勝は進化した力の証明で、来場所は自己最高位の小結に戻る可能性も。阿炎は「(三役など)考えずに次の場所に向けて調整したい」と淡々と語った。