19日に肺炎のため89歳で亡くなった人間国宝の落語家、桂米朝さんの長男、桂米団治(56)と兄弟子の桂ざこば(67)が20日、大阪市内で会見した。米団治は昨年秋から危篤を2度乗り越えて力尽きた父について「大往生やと思います」と笑みも浮かべた。

 7歳で父を亡くし、米朝さんを実父のように慕ってきたざこばは「こない上手に亡くなるというのは、こんなキレイなもんかなあと思いました」。子供のように泣きじゃくり「すいません」と頭を下げた。

 米朝さんは09年に脳梗塞で倒れて回復したが、昨年6月に絹子夫人が死去してからは気力も落ち、昨年夏に肺炎で入院。秋になって危篤状態になったが、これも乗り越え、11月6日の誕生日は自宅で迎えたが、今年1月下旬に再び危篤に陥っていた。しかしその後、またしても安定を取り戻し、見舞客には目を動かして意思も伝えていた。

 19日午後5時ごろ、容体が変わったと連絡を受けた米団治が一門、親族に連絡し、病室に集まった弟子ら約15人に見守られ、静かに息を引き取ったという。米団治は「全然苦しまず、眠るようにあちらへ逝きました」と話した。

 上方落語の復興に尽力した米朝さんについて、米団治は「功績が偉大過ぎて1人では背負えません。一門で分担していきます」と言い、60人以上の大所帯を築き上げた師匠でもある父に感謝していた。

 通夜は24日午後6時から、葬儀・告別式は25日午前11時から、いずれも大阪府吹田市桃山台5の3の10、千里会館で行われる。喪主は長男の桂米団治(かつら・よねだんじ)さん。