エイベックス・グループ・ホールディングスが約10万曲の管理について、日本音楽著作権協会(JASRAC)への委託を解消し、系列の「イーライセンス」に移す方針を決めたことが16日までに同ホールディングスへの取材で分かった。

 音楽著作権管理ビジネスは、JASRACのほぼ独占状態にあった。同ホールディングスのコーポレート広報課は「権利者(作詞家、作曲家)の合意が必要で、手続きができ次第、移行していく」としている。

 エイベックスは安室奈美恵やEXILEなど人気アーティストを抱える。今後、ライブなどでの楽曲の演奏権を除く音楽著作権の管理をイーライセンスに委ねるという。イーライセンスは同業のジャパン・ライツ・クリアランス(JRC)との経営統合に向けた協議を進めている。

 JASRACが管理する国内外の楽曲は約330万作品に上り、2014年度の使用料徴収額は約1125億円。JASRAC広報部は「個別の契約内容なので答えられない」と説明している。