ロック歌手内田裕也(76)が25日、東京・渋谷のHMV&BOOKS TOKYOで行われた「183と日本トレビアンROCK‘N ROLL」会見でほえた。内田は同曲のために結成されたバンド「内田裕也と183ファミリーバンド」のメンバーとして、作曲家の服部克久氏(73)弟子のシンガー・ソングライターBORO(61)らと登壇。プロモーションビデオを見た瞬間、スイッチが入ったように語り出した。

 「僕も昨年、何と秋元康さんと組みまして、AKB(48グループ)の不良娘・指原莉乃とPVを撮りました。タイトルは『シェキナベイベー』。今回はイヤミのロックンロール…俺は、まともなシンガーじゃねぇのか? 実際、今年は俺も紅白に出せって言っていたんですけど…今、紅白のメンバーは政治的な手腕で大体、決まっちゃってるんで。泉谷(しげる)まで出るんだから…この野郎、てめぇ!! と思ってね。NHKは、何か、このごろ電話に出ないようになってきましたね」

 「日本を元気に」という楽曲のコンセプトについて聞かれると、さらにヒートアップした。

 「73年から始めたNew Years World Rock Festivalを、こういう混沌(こんとん)とした世の中だから、今年は68年から1年住んでいたパリでやりたいと思った…が、ひらめいたものがあって、中止した。今、日本にとって大切なのは、沖縄のキャンプ・シュワブの問題だと思い、沖縄でロケをやった。こういう時代に、日本を元気に…とかズレていると思う。まして、ロシアの戦闘機をトルコ軍が撃ち落としたり、エジプトのシナイ半島で大きなテロがあって。日本の方はあまり分からないけど、僕は海外に行くから…ちょっとズレてると思う。(テレビ朝日系)『報道ステーション』を見ていると最近、腹立ってね。偉そうに言ってね、現地行って見てこいって言うんですよ!! 沖縄にしてもパリにしても、現実と日本の政治、文化人が言っていることが、超ズレっぱなし。いつか俺、古舘(伊知郎)とやりたいなと思ってますけどね。討論して、殴り合いでもなんでも、やってやろうじゃないか!! 周りはみんな、怒っているんですよ。『報道ステーション』とか、ああいう偏向した報道に対して」

 政治の問題を一段落、話した後で、バンドメンバでもある女性7人組アニメ応援ユニットA応Pにアドバイスを送りつつ、芸能界を一刀両断した。

 「AKB48に負けないくらいの何かをやった方がいいと思います。アイデアを1つ…多種多様な何もあり、かにもある世界。君たちは音楽で攻めていくのとプラス、バンバン、スキャンダルを出していった方が良い。真面目にやっていたってさぁ…芸能界にフォーメーションはバン、バン、バンと4つくらいで決まってるんだよ!! バンバン、いい男いたら捕まえれば良いんだよ!! まだ嵐は空いてるらしいからさ…いいんじゃない? 自分で名前を売ることを考えればいい。名前が出れば、ある程度、やりたいことはやれるから、芸能界…世界中のショウビジネスのルールだから。俺なんか何回捕まって、何回スキャンダルで、何回殴り合って…それでも、こうして健在です」

 A応Pのリーダー荻野沙織(23)は「はい」と笑顔でうなずきながら聞き入っていた。その後、日本に活を入れるためにできることについて聞かれると、持論を熱く語った。

 「最近、シールズだとか若い連中がネットを使って人々を勧誘する、新しい時代に入ってきている。俺は結構、疑ってかかるタイプなんで、裏には何かあるんだろう…と。(91年には)都知事選に立候補し、5位だった。ドクター中松、浜田マキ子さんに勝ったのが、俺の密かなプライドになっています。バカで歌がうまいだけでやっているヤツもいっぱいいるし、それはそれで、いいと思うんですけど…やっぱり人間ですから、何か考えて行動を起こしたり、強いテレパシーを送るのは、とても大事だと僕の信念で思っています。もう1つ…俯瞰的に見て、日本はどっちつかずで、とてもヤバいと思う。はっきり言うけど、尖閣諸島は中国にやられます…間違いなく。現に韓国の竹島は、日本は全く手が出せない。沖縄も攻めようとしているらしい。翁長(雄志)知事っていうのも、中国の味方をするんなら、国全体を考えるべきだと僕は今回、沖縄に行って強く感じました。安倍(晋三首相)のファンではないですけど。今、誰が(政権を)やるかって言ったら…。政党評論家みたいになってきたけど、民主党がやったって、意味ないじゃないですか? 俺も1票、ダマされて入れて…いいかげんにしろ、この野郎!! という憤りを感じております。俺が10年若ければね…参議院も『政党荒らし』っていうタイトルで(政党を)作ろうと言っていたんですけどね。何で、山本太郎に税金5000万も持っていかれなきゃならないのか…俺には理解できない」

 政治、芸能界、国際問題を一刀両断した後、内田は静かに会場を後にした。