EXILEが27日、福岡・ヤフオクドームで、全国ツアーの千秋楽公演を行った。年内でのパフォーマー卒業を発表している松本利夫(40)USA(38)MAKIDAI(40)にとって、最後のEXILEでのライブステージとなった。2年前にパフォーマーから勇退したリーダーのHIRO(46)もサプライズ出演した。

 会場の全員が、「開拓者」との別れを惜しんだ。アンコールで3人が涙ながらにあいさつすると、サプライズ登場したHIROが、それぞれに花束を渡し、ハグと握手を交わした。「マッチャン、ウッさん、マキダイ、長い間お疲れさまでした。新たな挑戦ということで、ともに夢を追い掛けていきたいです」。ファン4万2000人が一斉に拍手。ATSUSHI(35)もTAKAHIRO(31)も、涙が止まらない。客席には、タオルで両目を覆い、号泣する者もいた。

 3人は99年、EXILEの前身であるJ Soul BrothersをHIROとともに結成した。01年のEXILE誕生時、ボーカルのATSUSHIと清木場俊介(35)が加入した後も、単なるダンサーではなく「パフォーマー」として活動。それまで一般的な認知度が低かったダンサーという分野に、スポットライトを当てる大きなきっかけを作った。

 関係者は「3人ともまだまだ若いメンバーに負けていないし、今が一番ダンスにキレがあるくらい。もう5年くらいはできる」と話す。だが、3人は「EXILEが輝き続けるために、さらに新分野を開拓したい」との思いで、卒業を決めたという。引き続きEXILEには所属しながら、松本は俳優、USAは世界中にダンスの魅力を伝える「ダンス・アース」、MAKIDAIはDJをメーンに、挑戦を続ける。

 ライブのラストで、松本は「感無量です」ときっぱり。USAも「EXILEは、もっと伝説を作っていくと思います」。

 EXILEの所属事務所LDHが運営するダンス&ボーカルスクールEXPGは、国内外計12校ある。3人に憧れる約5500人の生徒らが、「明日のEXILE」を目指して日々レッスンを積んでいる。【横山慧】