上方漫才協会(中田カウス会長)は11日、大阪・なんばグランド花月で「上方漫才協会大賞」の大賞など各部門の受賞者を発表した。

 優れた若手を表彰するために新設した同賞の初代大賞にはお笑いコンビ、アインシュタインが選ばれた。

 コンビ結成6年目での初の栄冠にブサイク芸人として知られる強烈な顔の持ち主の稲田直樹(31)は「だれもとっていない賞ですから、これでもう関西若手の“顔”ですよ」と“顔面ネタ”で笑わせた。相方の河井ゆずる(35)は「これまでは後輩たちに持ち上げてもらった。これにあぐらをかかないで後輩たちに恩返しをしたい」と笑顔を見せた。

 トロフィーを手にした稲田は受賞を機に「女性関係のお遊びを真剣にやりたい。ぼくみたいなヤツでも賞をとったり、活躍したりしたらモテるということをブサイクキッズに教えてあげたい」と“大志”を抱いた。

 大賞は吉本興業に所属する、芸歴およそ10年以下のコンビら約200組を対象とし、「よしもと漫才劇場」などでの活躍などを審査した。今後は年に1回は開催する予定で、吉本興業所属者以外にも対象を広げていく。

 中田カウス会長(66)はアインシュタインの受賞について「2人が高いレベルでしっかりわたり合っている。(現在の漫才スタイルを確立したとされる)横山エンタツ、花菱アチャコさんのDNAをしっかり引き継いでいる」と最大級の評価をした。

 また特別賞はお笑いコンビ、バンビーノ。芸歴5年目以下の新人賞はお笑いコンビ、ミキが選ばれた。

 話題賞は「ラッスンゴレライ」のネタで一躍有名となった8・6秒バズーカー。ネタや台本などで優れていた視点で選ばれる文芸部門賞はマルセイユの「海外恋愛ドラマ」、シンクロックの「異姓のキュンとするしぐさ」、コマンダンテの「女心がわからない」、吉田たちの「赤色と青色」が選ばれた。

 舞台衣装や所作など舞台でのコーディネートで優れていたコンビに贈られるトータルコーディネイト賞には祗園、ダブルアート、トット、マルセイユ、ミキ、ゆりやんレトリィバァが選ばれた。