警察は現在、21日に57歳で急死したロック歌手プリンスさんの死因を調査中だが、米メディアは、プリンスさんが長年にわたり、鎮痛剤や麻薬に依存していた可能性が高いと報じている。

 米情報サイトTMZによると、プリンスさんと半分血の繋がった妹のローナさんと義弟のデュエインさんの弁護士は警察に、2000年代初期、プリンスさんは、強力な痛みに処方される鎮痛剤パーコセットとコカインを常用していたため、2人はプリンスさんが早死にするのではないかと心配していたと語ったという。

 ローナさんとデュエインさんはすでに死亡しており、この情報は最近のものではない。しかし、プリンスさんと親しかった別の家族も、プリンスさんはパーコセットとコカインを長年にわたり、常用していたと明かしたという。同サイトは、プリンスさんは急死する6日前、麻薬の過剰摂取により体調を崩し、応急注射を受けていたとも報じている。

 さらに、元恋人でミュージシャンのシーラ・Eは米ピープル誌最新号に、「彼は20年間にわたり、高いところから飛び降りるパフォーマンスを続けたことから、腰の痛みに苦しんでいた」と明かした。

 プリンスさんは熱心な「エホバの証人」の信者であったが、同宗教は信者に輸血を禁じているため、通常の治療を受けることはもとより、手術を受けることも難しかったようだ。

 プリンスさんが急死した翌日には検死が行われたが、明らかな外傷は発見されておらず、毒物学の検査結果は数週間後に判明する見込みとなっている。(ニューヨーク=鹿目直子)