梅宮辰夫(78)が、十二指腸乳頭部がんを患い、今年7月に手術していたことが7日、分かった。今日8日発売の「週刊新潮」が報じることを受け、この日都内で娘の梅宮アンナ(44)が会見。「一時はどうなるかということもありましたが、今は元気に自宅療養しております」と報告した。

 アンナによると、6月中旬に全身にかゆみが発生し、白目部分に黄だんが確認されたため検査したところ、十二指腸乳頭部がんであることが分かったという。ステージ1~2の間の早期発見で、7月26日に12時間におよぶ手術を行った。アンナは「年齢的にも長時間の手術に耐えられるか不安で、家族もこれが最後かもと覚悟していました」。十二指腸と胆のうを全摘出し、膵臓(すいぞう)や胃の一部も切除したが「結果は成功で、ご安心くださいとお医者さんからも言っていただきました」。約2週間後の8月11日に退院し、現在は自宅で療養中だ。

 辰夫は今年2月、肺炎や心不全、心房細動などの合併症を起こし、同月に行われた安藤昇さん(享年89)のお別れの会に参列した際も、歩行補助器を使っていた。6月に出演したテレビ番組で、当時を自ら明かしていたが、アンナは「2月の時も、あと1日遅ければという状況だった。今年に入って2回も乗り越えて、まだたくさんやりたいことがあるのかな」と父の底力に驚きの表情も見せた。

 術後の経過も良好といい、自宅では塩分などに気をつけながら自ら料理をしたり、家族でバーベキューをするなど、元気な様子だという。この日の会見に臨むアンナには、病名を記した直筆メモと「とにかく俺は元気。だからそんなに騒がないで」と伝言も託した。辰夫の所属事務所によると、10月後半から放送予定の連続ドラマの撮影も今後行う予定。アンナは「私も父により優しくしたいし、年末くらいには家族で旅行にも行きたい。また一緒にテレビにも出て、激しいけんかがしたいですね」と笑顔も見せていた。【大友陽平】

 ◆十二指腸乳頭部がん 十二指腸乳頭は、膵臓(すいぞう)内を通過する総胆管と主膵管が合流した共通管が十二指腸に開口する部分を指し、乳頭状にわずかに膨隆している部分。発症率は、10万人に1人未満で、希少ながん。胃カメラが普及し、検査で十二指腸乳頭部を観察することから比較的早期に発見されることが多いが、欧米の5年生存率は十二指腸乳頭部にとどまる場合は45%、リンパ節や遠隔転移を伴う場合はわずか4%といわれている。