女優小泉今日子(50)が8日、都内で舞台「シブヤから遠く離れて」の公開舞台稽古に出席した。

 同作は12年前に脚本家岩松了氏(64)が演出家蜷川幸雄さんに書き下ろした作品。12年ぶりとなる今回は岩松氏自ら演出を手がける。04年上演時はマリー役を小泉今日子、ナオヤ役を二宮和也が演じた。「マリー役はキョンキョンしかいない」(岩松氏)いうことからマリー役は小泉が再演、ナオヤ役は新進気鋭の役者村上虹郎(19)が抜てきされた。

 岩松氏は村上の起用理由を「ナオヤ役は広く求められる役柄ではない。悩んでいた時にふと村上くんの存在に自分で気付いたんです。周りにも同じようなタイミングで勧められて実際に会ったら、イメージにピッタリで即決しました」と話した。

 12年振りにマリー役を再演する小泉は「12年前なので、物理的に年を取りました。自覚はありませんが、年を重ねた分深さが出ていると思います」と話し、「でも、1番変わったのは渋谷の町じゃないでしょうか。まだギャルもいましたけど、今は外国人が多いですよね」と続けた。

 今回が2度目の舞台出演という村上は「意外とあっという間でした。本当にじっくり、何度も何度も繰り返してやらせてもらったはずなんですけど」と感想を話した。

 小泉と村上は旧知の仲だという。「本当に小さいころに遊び回っていた姿を知っていましたが、突然成長した虹郎くんに会ってこうして一緒に芝居をしているのが奇跡的でワクワクします」と小泉。「芝居に向かう真摯(しんし)な姿だったり、おとこ気だったりを感じて、おばさんとしてはこれからが楽しみ」と笑顔で話した。

 最後に小泉は「12年前に二宮君と演じて、客席も10代の子が多かった。その時のお客さんがまた来てくれればうれしいし、今回村上君と演じて同じように興味を持ってもらえればうれしいです」と語った。

 同作は明日から25日まで、東京・Bunkamuraシアターコクーンで上演される。