卒業シーズン、テレビ業界でも番組改編に伴う終了やMC変更などが相次ぐ季節だ。そして、幼児やそのお父さん、お母さんたちは2年続けてなじみの顔を失うことになった。

 NHKのEテレの子供番組「おかあさんといっしょ」で、歌のお兄さんの、だいすけお兄さんが今月いっぱいで卒業、今週は出演ラストウイークなのだ。28日の放送では、だいすけお兄さんが扮(ふん)する人気キャラクター「かぞえてんぐ」の最終出演回だった。

 思えば、昨年は歌のお姉さんのたくみお姉さんと着ぐるみのキャラクターのムテ吉、ミーニャ、メーコブが卒業した。新歌のお姉さんのあつこお姉さんや新キャラクターたちには申し訳ないが、しばらくの間“たくみロス”状態が続き、「おかあさんといっしょ」を見る度に何とも言えない気持ちになっていた。ツイッターなどでも同じようなつぶやきが多く見られたことからも、自然と親がはまっている家庭は多いと思われる。

 昨年は、そんなやるせない気持ちを解消するために、同番組のDVDを購入した。子供に見せる振りをして、こっそりと自分がいやされていた。今年もこの分だとDVDを購入することになりそうだが、子供がそろそろ番組を見ることを卒業する時期なのが大きな問題だ。子供に見せるという大義名分が失われつつあるからだ。まだ卒業していないにもかかわらず早くも“だいすけロス”が発症している模様で、4月以降が思いやられる。