老朽化のため建て替えられる東京・銀座の歌舞伎座で30日、最後の公演となる「閉場式」が開催された。閉場式では尾上菊五郎(67)、松本幸四郎(67)ら立ち役の俳優8人が「都風流」、中村魁春、坂東玉三郎ら女形の俳優5人が「京鹿子娘道成寺」と、舞踊2演目を披露。人間国宝の中村芝翫、中村富十郎、坂田藤十郎が口上を述べ、最後は幹部俳優が舞台に並んで手締め。

 正午からの閉場式「昼の部」開演前には、当日券約300枚を求める歌舞伎ファンの列が、歩道にまで延びた。式は同様の内容で「夜の部」も上演し、正式に閉場する。

 歌舞伎座は51年に開場。13年春に地上29階建てのオフィスビルを併設した新しい歌舞伎座がオープンする予定。

 [2010年4月30日14時58分]ソーシャルブックマーク