音楽家長渕剛(54)が16日、宮城県石巻市、東松島市を拠点に救援活動する自衛隊などを慰問した。航空自衛隊松島基地の飛行機の格納倉庫内で行ったライブで「とんぼ」「乾杯」6曲を披露。長渕いわく、震災後に「歌なんか歌っている場合じゃねえよ」とうちひしがれる自分を救ってくれたのが、自衛隊の姿だという。行方不明者の捜索、物資の供給、山のようながれきの撤去…。震災で家族を失った隊員も、目の前の任務を遂行していた。全ては日本の、国民のために。その姿に長渕は「たまらなくいとおしくなって、抱き締めたい」と思い、東京から駆け付けた。

 沖縄第5高射群の山本祐敬士長(28)は「強い気持ちを持って沖縄からここにきましたが、今日の出来事で自分が出来る極限が、伸びた感じがします」。約1500人の隊員は、肩を組んで長渕と声を合わせ、復興に向けて気持ちを新たにしていた。

 長渕は石巻市総合運動公園でも、3連隊を慰問した。