在阪民放5局が合同で企画、制作し、大阪の伝統芸能「文楽」の魅力を伝えようと、文楽公演「うめだ文楽」(来年2月6~8日、大阪・ナレッジシアター)を始めることになり、24日、同所があるグランフロント大阪で発表された。

 若手が中心となり、歌舞伎や講談、浪曲でも人気演目となっている「壺坂観音霊験記(つぼさかかんのんれいげんき)」を上演する。目の不自由な男と、その妻の夫婦愛を描く世話物で、太夫は豊竹希太夫(とよたけ・のそみだゆう=36)、人形は吉田幸助(よしだ・こうすけ=48)ら。

 各公演ごとに、文楽好きのゲストを呼び、トークコーナーも予定。初日6日にゲスト出演する桂南光(63)は「1人の文楽ファンとして、今回の試み、企画に賛同いたしました。僕なりの文楽の楽しみ方を伝えたい」と、文楽初心者の鑑賞を呼びかけた。

 一方で、ベテランが多い文楽界にも触れ「文楽の世界もはなし家と同じで、上が詰まっていまして。まあ、はなし家の方はだいぶ、上が弱ってきてるんで、若い人が大ネタやったりするようになったんですけど、今回は、文楽の若い人たちが、大役をやるということで、普段できない経験をしてもらえるのはいいこと」と、文楽界の活性化にも期待していた。