「SAY

 YES」や「YAH

 YAH

 YAH」などのヒット曲で知られる人気ユニット、CHAGE

 and

 ASKAが今月31日をもって解散することが8日、分かった。ファンクラブ向けの会報では「無期限活動停止」という表現になるようだが、事実上の解散となる。今年はデビュー30周年の記念年だが、2人はそれぞれのソロ活動を充実させるため、あえて解散の道を選んだという。通常なら行われる解散コンサートもやらずに解散することに、親しい関係者は「2人らしい潔さの表れ」としている。

 デビューから30年という記念の年に、2人が出した結論は解散だった。それぞれのソロ活動に力を入れたい2人は、既に昨年から気持ちを固めていたという。音楽性の違いや、今後の活動の方向性の違いなどが、その理由だという。当初は昨年の大みそかで解散する予定だったが、昨年11月にCHAGEに長男が誕生したことなどもあり、今月末での解散となったようだ。既に、興行関係者らには報告しているという。

 ファンクラブの会員に向けては今月末、2人のメッセージを送付する予定だ。文面こそ「無期限活動休止」という表現にはなっているようだが、「必ず戻ってくる」とライブで宣言したサザンオールスターズとはニュアンスが違うようだ。ファンにとっては、2人が同じステージに立つことは2度とないと分かるという。2人をよく知る関係者は「周囲から見れば30周年はすごいことと思うかも知れないが、本人たちはそれほど意識をしていない。活動休止ということでなく、きっぱり解散することは2人らしい潔さ」と説明した。

 解散ライブを行えば多額の興行収入になるが、2人は解散ツアーをするつもりがないという。そのままソロ活動に突入する。これで07年の全国ツアーがチャゲアスとしての最後のライブになった。

 CHAGE

 and

 ASKAは、「ポプコン」で入賞、79年8月に「ひとり咲き」でデビューした。当時はフォーク調の作風でフォークデュオとも言われた。80年には「万里の河」がヒットし、全国ツアーも成功するなどトップアーティストへと飛躍した。

 91年に「SAY

 YES」が300万枚近いヒット、93年にも「YAH

 YAH

 YAH」が大ヒット。団塊世代のほか、アラフォー世代や20代と幅広いファン層を持ち、シングル51作の総売上枚数は1645万7000枚(オリコン調べ)と驚異的なセールスを残した。来月4日には30周年記念ベストアルバム「CHAGE

 and

 ASKA

 VERY

 BEST

 NOTHING

 BUT

 C&A」が発売されるが、解散ツアーがないだけに、ファンにとっては貴重なアルバムとなりそうだ。

 2人はユニット活動と平行して、シンガー・ソングライターとしてソロ活動にも力を入れてきた。ASKAはソロ曲「はじまりはいつも雨」などのヒット曲を持ち、光GENJIに「ガラスの十代」「パラダイス銀河」を提供。05年には6年ぶりにソロ活動を行い、今年3月から6月までのソロツアーも決まっている。一方のCHAGEは昨年に10年ぶりのソロ活動を行い、今年も4月に10日間のソロコンサートを行うことが決まっている。ソロとして別々の道を歩くことに決めた2人のハーモニーはもう、聴けなくなった。

 [2009年1月9日7時43分

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