元宝塚トップスターで女優の大浦(おおうら)みずきさん(本名・阪田なつめ=さかた・なつめ)が14日午前7時、肺がんのため都内の病院で死去したことが15日、分かった。53歳。関係者によると、昨年12月、体調不良で診察を受けたところ、肺に水がたまっておりすぐに入院。約1年間の入院生活を送ってきたが、14日未明に急変。姉ら近親者にみとられ帰らぬ人となった。亡くなる前日は冗談を言うなど元気な様子だったという。治療に専念するため、今年の東京・日比谷シアタークリエ1~3月公演「スーザンを探して」、同5月公演「この森で、天使はバスを降りた」を降板した。

 大浦さんは童謡「サッちゃん」の作詞などでも知られる作家阪田寛夫氏の次女に生まれた。74年に宝塚歌劇団に入団し、芸名「大浦みずき」は父の友人だった作家庄野潤三氏が名付けた。新人のころから抜群のダンステクニックと演技力で注目され、88年に花組トップスターに。「オクラホマ」「会議は踊る」「ベルサイユのばら」などに主演、89年に歌劇団のニューヨーク公演にも参加した。

 面倒見の良さから、紫吹淳、真琴つばさら後輩から慕われ、91年に退団した。退団後も数多くの舞台で活躍し、04年にはミュージカル「ナイン」で菊田一夫演劇賞を受賞した。

 葬儀・告別式は近日中に近親者で密葬で執り行う。ファンや関係者に向けたお別れ会が、12月2日午後2時から東京・信濃町の千日谷会堂で行われる予定。

 [2009年11月16日8時27分

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