元ビートルズのポール・マッカートニー(69)が、5年ぶりにスタジオレコーディングした新アルバム「キス・オン・ザ・ボトム」を2月8日に発売する。ミュージシャンでもあったマッカートニーの父親が家のピアノで弾いていた曲など、昔のジャズのカバーが中心で、書き下ろし曲も収録されている。ロンドンのアビー・ロード・スタジオなど、ビートルズ時代に多くの名曲をレコーディングしたスタジオが使われたのも話題だ。

 69年に発表されたビートルズのアルバム「アビイ・ロード」のジャケット、同スタジオ前の横断歩道を渡るメンバーの写真はあまりにも有名だ。同スタジオはビートルズを象徴するスタジオになった。新アルバムはマッカートニーにとって、構想20年という念願のアルバムだけに、同スタジオや、ロサンゼルスのキャピトル・スタジオなど名スタジオを使用した。さらに、エリック・クラプトンがギターで、スティービー・ワンダーがハーモニカで特別参加した。

 今年はビートルズがデビューして50年、マッカートニーが6月に70歳になるという記念の年。マッカートニーは、アルバムについて「今やらなければもう絶対にやらないような作品集。僕の親の世代が歌っていたような古き良きスタンダード曲を以前からずっとやりたいと思っていた。誰もがカバーする分かりやすい曲は避けて、その時代のいいと思う作品を選んだ」と自信を見せた。書き下ろしは「マイ・ヴァレンタイン」「オンリー・アワ・ハーツ」が収録された。

 「音楽は楽しくてやめられない。僕をやめさせるには(ステージから)引きずり降ろさなきゃいけないだろうね」と、創作意欲がますます高まっている様子のマッカートニー。また、夏に開催されるロンドン五輪について「何かやるかもしれない」と、開会式などへの登場もあり得ることを示唆。今年はマッカートニーから目が離せない。

 ◆ポール・マッカートニー(Paul

 McCartney)

 1942年6月18日、英リバプール生まれ。57年にジョン・レノンとバンドをつくり、62年にザ・ビートルズを結成。ベースを担当。「レット・イット・ビー」「ヘイ・ジュード」など数々の名曲を作る。66年6月に来日公演。70年にソロアルバム発表、翌年ウイングスを結成。80年の来日時にマリフアナ所持で国外追放され公演中止になったが、その後90、93、02年に日本公演を行った。97年に爵位を受けた。昨年11月に女性実業家と3度目の結婚。