昨年4月に新開場した東京・銀座の歌舞伎座で28日、1周年記念式典が行われた。舞台には坂田藤十郎(82)尾上菊五郎(71)ら170人の俳優が並んだ。藤十郎は「伝統を守りながら、現代の歌舞伎をつくる。国民の皆さま、世界の皆さまに愛されるよう1日1日精魂込めて務めたい」とあいさつ。菊五郎が音頭を取って手締めをした。尾上松也ら若手17人による記念舞踊「松と竹」のほか、1年を振り返る映像も上映された。

 地下の木挽町広場では、記念の鏡開きが行われた。中村翫雀が「1年無事に終えた感謝を込めたい」とあいさつし、約300人に甘酒が振る舞われた。ほかに、中村扇雀、中村橋之助、片岡孝太郎、市川染五郎、尾上松緑、市川猿之助、尾上菊之助、市川海老蔵、片岡愛之助、中村勘九郎、中村七之助が出席。歌舞伎座は1年で130万人以上が来場、当初想定の110万人を大きく上回った。