ローマ映画祭の授賞式が16日(日本時間17日)に行われ、コンペティション部門に出品された「セブンスコード」(日本公開未定)の黒沢清監督(58)が最優秀監督賞を受賞した。同映画祭の日本人受賞は初。最優秀技術貢献賞とダブル受賞。作品はロシア・ウラジオストクを舞台に前田敦子(22)演じる女性が東京で出会った男性を異国の地で捜すサスペンス。黒沢監督は式を待たず帰国したが「出品できただけでも十分満足しておりましたが、受賞の報を聞いて大変驚いています」とコメント。審査員らは会見で「非常に抑制の利いた、美しく驚きに満ちた作品だった」と述べた。

 前田もスケジュールの都合で現地入りはかなわなかったが「黒沢監督すごい!

 ビックリしすぎて意味がわかりません。私は監督の指示に従っただけですが、すごくうれしいです!」とコメント。10月に主演作「もらとりあむタマ子」が釜山映画祭「アジアの窓」部門に出品されたがコンペ出品は今回が初めて。作品評価を高めることに貢献するなど女優としての成長を証明してみせた。