将棋のプロ棋士、三浦弘行9段(42)が27日、ソフト不正使用の証拠はなかったとする第三者調査委員会の報告を受けて東京都内で会見し、「ご心配をお掛けして申し訳ない。復帰して頑張りたい」と早期復帰を願った。第三者委から「不正行為をしたと認める証拠はない」と26日に報告を受けた日本将棋連盟もこの日、都内で会見。三浦9段を出場停止処分とするなどした一連の対応について、谷川浩司会長(54)ら幹部8人を減給処分とすることを発表した。

 日本将棋連盟は、谷川会長らが東京都渋谷区の将棋会館で会見を行い、三浦9段への謝罪と、役員クラス8人の減給を発表した。冒頭、谷川会長は「三浦9段につらい思いをさせてしまい、申し訳なく思います」と謝罪。谷川会長、青野照市専務理事、島朗常務理事の3人に対し減給10分の3を3カ月、他5人の理事に対して同10分の1を3カ月の処分を下すとした。

 また、三浦9段が出場停止処分中に不戦敗となっていた対局については、「不戦局」扱いとし、リーグの降級もしない特別措置を実施することも発表した。今回の不正疑惑に関連し、現在は電子機器はロッカーに収納し、対局中の外出は禁止されている。谷川会長は「制度というものは、何カ月間かやってみないと分からない。来年の6月の総会をめどに、もっと厳しくした方がよければ、そのようにしたい」と今後の対策について見解を示した。