2020年東京五輪のゴルフ会場問題で、日本プロゴルフ協会会長で日本ゴルフ協会(JGA)の倉本昌弘五輪強化委員長(61)が8日、横浜CC(横浜市)がバックアップ会場だと発言した。都内で行われた日本プロゴルフ殿堂入り顕彰者発表会見で「組織委員会もJGAもバックアップは横浜CCだと言っている」と語った。

 日本ゴルフ改革会議が若洲ゴルフリンクス(江東区)を要望していることに言及した形だが、国内競技団体の幹部が公の場で具体的な他会場を挙げたことで、波紋を呼びそうだ。横浜CCは東京五輪の開催コース選定時、霞ケ関CC(埼玉県川越市)に続く第2候補に挙げられていた。

 ゴルフ会場の霞ケ関CCは、正会員資格が男性限定で「女性差別」と指摘されている。1月13日に小池氏が「女性を認めるべきだ」と発言した後、国際オリンピック委員会(IOC)が組織委に「方針が変わらない場合は会場変更も辞さない」などと伝えた。

 倉本会長はIOCの態度急変にも言及。「(霞ケ関CCの)定款も細則も英文にして全部(IOCや国際ゴルフ連盟に)渡している。それを今になって知らないというのはおかしい。和文だろうと英文だろうと書類は提出している。承認の同意書も来てる。今ごろになって同意書を翻そうとしている」と苦言を呈し、「霞さんはかわいそうだ」と語った。

 ◆横浜カントリークラブ 1960年(昭35)開業の老舗コース。東コース、西コースそれぞれ18ホールの計36ホール。男女とも多数の国内プロツアーが開催され、18年にはメジャー大会の1つ、日本オープンが78年以来40年ぶりに開催される。30歳以上で日本国籍を持つ男女が会員になれる。横浜市保土ケ谷区今井町。