森友学園をめぐる財務省の文書改ざん問題集中審議が行われた19日の参院予算委員会で、ふだんは淡々と答弁する財務省の太田充理財局長が、自民党議員の質問に悲痛な声で反論するシーンがあった。

 自民党の和田政宗議員が、太田氏がかつて民主党政権で野田佳彦首相の秘書官を務めたことを引き合いに、「財務省は増税派。(安倍政権は消費税増税を2度見送ったため)アベノミクスをつぶし、安倍政権をおとしめるつもりで意図的な答弁をしているのか」と、意味ありげに質問したところ、「一生懸命、政府に仕えている。それはいくら何でも、いくら何でも、ご容赦ください!」と声を荒らげた。最強官庁といわれる財務省官僚としてのプライドに触れる質問でもあり、吐き捨てるように答えた。この日も与野党から追及され、「何か隠しているのではないかと、そんな顔で見られているのは承知していますが」と、自虐的に述べる場面もあった。