「数合わせにもならない数合わせ」の船出だ。民進党と希望の党は7日、新党「国民民主党」を正式に発足させた。旧民進党系の再結集を目指したが、両党で107人いた国会議員のうち参加者は62人と6割弱。当初狙った野党第1党の座にも届かなかった。玉木雄一郎共同代表は「堂々たるゼロからの出発」と呼び掛け、政権交代に意欲を示したが、新党特有の高揚感はなし。分裂と結集を繰り返してきた民進系の「歴史」を考えると、シャッフルの効果はまったく見えない。

 「党名の総画数は33。字画的には完璧だそうだ」「字画は、バッチリと言われている」。都内で開かれた国民民主党の結党大会。今年9月の代表選まで共同代表を務める大塚耕平、玉木雄一郎両氏は、あいさつでともに、党名の字画を引き合いに「縁起のよさ」を強調した。しかし、明るい話題といえば画数の話だけ。地方議員や若手を起用した企画こそあったが、党大会恒例の派手な演出もなく、1時間で議事は終了した。

 昨年の衆院解散を機に、民進党が四分五裂。来年の統一地方選や参院選を見据え、民進党支持団体の連合主導で、再び「大きな塊」となって安倍政権に対峙(たいじ)するとして、再結集を目指した。事実上の「選挙対策新党」。しかし、現実は厳しかった。

 知名度の高いベテラン議員を中心に不参加が続出。民進53人、希望54人で計107人いた国会議員のうち、新党参加は衆院39人、参院23人の計62人。4割は新党参加に応じなかった。立憲民主党の73人を上回れず、野党第2党からの船出。玉木氏は「日本の政治史に、必ず意味がある。ここからが新しい1歩」と訴えたが、盛り上がる雰囲気はなく、与党関係者は「これでは、数合わせにもならない数合わせだ」と、中途半端な再結集を皮肉った。

 大塚氏は「いろんな事情を抱える中、よく62人集まってくれた。自民党に替わる政権樹立という山頂の目標は(不参加者も)同じだ」と強調。玉木氏は次の衆院選で野党連立での政権交代を目指す意向を表明。今後は立憲を含めた野党連携に引き続き意欲を示した。

 「対決だけでなく解決を導く政党」「自民や今の政府ができない新しいビジョンを提案」。前向きな野党を意識したフレーズを並べ、「原則、審議拒否はしない」ことも確認した。ただ、国会開会中の異例の新党結成は、他の野党内でも不評だ。分裂と再結集を繰り返してきた歴代新党の「結末」も、はかばかしくないのが現実だ。前途多難の第1歩だ。【中山知子】