藤井聡太6冠(竜王・名人・王位・棋聖・棋王・王将=23)が昨年失った王座への復位に好スタートを切った。伊藤匠王座(叡王=23)への挑戦権を争う、将棋の第74期王座戦挑戦者決定トーナメント1回戦(12日、東京・千駄ケ谷「将棋会館」)で斎藤明日斗六段(27)を下した。
今年は初めて、昨年は9月に静岡県牧之原市に予定されていた王位戦7番勝負第6局が竜巻被害で中止されて場所変更になって以来の千駄ケ谷対局。タイトル戦で転戦する際は和服姿のため、スーツ姿も珍しい。盤の前に座ったら集中するだけ。横歩取りの出だしから、時間を使いながら指し手をつなげた。「指したことのある展開だったんですけど、激しい変化が多いので非常に難しい将棋でした。少し主張を作ることができた」と語った。
藤井は3月5日、叡王戦本戦トーナメント準決勝で永瀬拓矢九段に敗れた後、1勝3敗で迎えた王将戦7番勝負第5局と、1勝2敗の棋王戦5番勝負第4局以降、負け知らず。年度末の「ダブルかど番」をしのいで大逆転でダブル防衛を果たした。4月以降は名人戦7番勝負で3連勝と、「常勝」気流に乗っている。
2回戦では佐藤天彦九段対西田拓也六段の勝者と対戦する。「1局1局頑張りたいと思います」。復位目指して白星を重ねていく。

