米国は来月4日(土曜)のG1ケンタッキーダービー(ダート2000メートル、チャーチルダウンズ)に向けた最後の前哨戦が行われる季節を迎えています。


ケンタッキーダービーに向けて昨年冬から行われている前売り発売も4月4日(木曜)から6日(土曜)の夜にかけて行われる第6回前売りが最終。

3月17日(日曜)に締め切られた前回の前売り人気(その他の馬〈12・2倍〉を除く)は<1>シエラレオーネ(8・3倍)<2>フィアースネス(10・6倍)<3>その他の馬(12・2倍)<4>フェーエバーヤング(13・2倍)<5>ティンバーレイク(13・4倍)<6>ドーノック(14・1倍)<7>デターミニスティック(17・1倍)<8>コンクエストウォリアー(17・4倍)<9>ミスティックダン(17・9倍)<10>ハデス(21・9倍)の順でした。


第6回前売りは、この中間に行われたG1フロリダダービー(勝ち馬フィアースネス)、G1アーカンソーダービー(同ムース)、G2ルイジアナダービー(同キャッチングフリーダム)、それにドバイのG2UAEダービー(フェーエバーヤング)の結果と、主要な前哨戦の最後として今週末に開催されるG1ブルーグラスステークス(キーンランド、ダート1800メートル)、G1サンタアニタダービー(サンタアニタ、ダート1800メートル)、G2ウッドメモリアルステークス(アケダクト、ダート1800メートル)の結果が反映されることになります。


現況ではG1フロリダダービーで後続を13馬身半もちぎったフィアースネス(父シティオブライト)の1番人気はほぼ確定。ドバイから米国入りするフォーエバーヤング(父リアルスティール)と週末の重賞の勝ち馬が対抗馬の座を争うことになりそうです。


注目は今週末の3つの重賞に出走する馬の顔ぶれ。中でも第5回前売りで1番人気のシエラレオーネが出走するG1ブルーグラスステークスの結果は本番にも大きく影響しそうです。ガンランナー産駒のシエラレオーネは昨年2戦1勝。今年初戦で、ドロドロ馬場になったG2リズンスターステークス(フェアグラウンズ、ダート1800メートル)を差し切って優勝しました。ブルーグラスステークスでのライバルは2歳時のG2レムゼンステークスで先着を許したドーノック(父グッドマジック)です。


西地区の代表を選ぶG1サンタアニタダービーには2月のG3サンランドパークダービー(サンランドパーク、ダート1700メートル)に勝ったストロングホールド(父ゴーストザッパー)が1番人気で出走します。ここにはボブ・バファート厩舎の重賞勝ち馬イマジネーション(父イントゥミスチーフ)も有力馬として参戦しますが、ご存知のようにバファート厩舎の馬は依然ケンタッキー出禁。アーカンソーダービー勝ち馬のムースとともに、ケンタッキーダービーへの道は閉ざされています。


東地区のG2ウッドメモリアルステークスはデターミニスティック(父リアムズアップ)が人気を集めています。昨年のデビュー戦勝ちに続き、今年3月のG3ゴーサムステークス(アケダクト、ダート1600メートル)も連勝。不敗でのケンタッキーダービー参戦をめざしています。


週末のレースを人気馬が順当勝ちすると仮定すれば、本番はフィアースネスが本命で対抗はシエラレオーネ、もしくはデターミニスティック。単穴評価にフォーエバーヤング、ドーノック、キャッチングフリーダムのどれか。日本から直行するテーオーパスワードは伏兵の一頭として参戦することになりそうです。


(ターフライター奥野庸介)

※競走成績等は2024年4月5日現在


※次回の掲載は19日の予定