ドイツがアウェーでフランスを2-0で破った。20歳のFWウィルツ(レーバークーゼン)がドイツ代表の史上最速ゴール記録となる開始わずか8秒で先制点を奪った。後半4分にはFWハーバーツ(アーセナル)が追加点。国際Aマッチ3試合ぶりの白星で、自国開催となる欧州選手権イヤーの初戦を勝利で飾った。

今季公式戦38戦無敗を誇るレーバークーゼンの攻撃をけん引するFWがいきなり見せた。ウィルツはキックオフと同時に前線に駆け上がった。3年ぶりに代表復帰したMFクロース(レアル・マドリード)からの柔らな浮き球の縦パスを受けると、ペナルティーエリア外から右足を一閃(いっせん)。ゴールまで約20メートルの距離から放たれた無回転気味のボールはゴール左に突き刺さった。GKサンバ(RCランス)は一歩も動けなかった。

開始8秒でのゴールは13年5月のエクアドル戦でFWルーカス・ポドルスキがマークした9秒を更新。代表15試合目での初ゴールとなったウィルツは「何が起こったのかすぐには理解できなかったと思います。私たち自身も驚きました。ドイツ代表として初ゴールを決められてうれしい」と喜んだ。電光石火のゴールをアシストしたクロースは「計画していた」と事前に準備していたプレーだったことを明かした。

勢いに乗ったドイツは強豪フランスを完封。ナーゲルスマン監督は「チームに大きな賛辞を送りたい。キックオフはあのように計画されたもの。最初の25分間はとても良かった。後半はまた調子を上げ、さらにチャンスがあった。チームのパフォーマンスにとても満足している」と語った。