中田初退場…助監督は擁護せず/プレミア
<プレミアリーグ:ブラックバーン0−0ボルトン>◇14日◇ブラックバーン
【ブラックバーン(イングランド)14日=春日洋平通信員】ボルトンMF中田英寿(28)が、プロ12年目にして初めて退場処分を受けた。ブラックバーン戦で前半13分、さらにその20分後に警告を受け、わずか33分間の出場で退場。試合は0−0で引き分けたが、次節21日のマンチェスターC戦はクラブでは初の出場停止となる。主力のアフリカ選手権出場で回ってきたリーグ戦8戦ぶり先発のチャンスは、自滅で棒に振る最悪の結果になってしまった。
初めて見せる姿だった。前半33分。相手FWベントレーへのファウルに笛が鳴る。首を横に振る中田。そこにライリー主審が歩み寄る。まずは右手でイエローカード。直後に左手でレッドカードを掲げる。その一連の動きを直視することなく、中田は苦笑いを浮かべたような表情で1人、ピッチを後にした。
95年のプロ入り後、初めての退場処分。ピッチ上で初めて自身にかざされたレッドカード。その兆候は、試合開始直後からあった。前半7分、トラップした相手に右足を伸ばしながら遅れて突っ込んでファウル。カードは出なかったが、この“ツケ”は13分に出た。相手MFサベージに対し、またも遅れ気味にタックルに行き警告を受ける。そして33分。左サイドでパスを受けたベントレーが右足から左足へボールを持ち替えたところに遅れて飛び込み、既にボールのない右足を引っ掛けた。
2度の警告とも、明らかにタイミングの遅れた危険なタックル。試合全体で出たイエローカードは8枚、主審の判定も一貫しなかったとはいえ、試合後に会見したリー助監督は「中田のファウルに関しては主審を批判することはできない」と擁護もしなかった。
常に冷静さを失わず、悪質なファウルもほとんどない。不必要な時間稼ぎも、非紳士的とされるプレーにも無縁。だからこそ、これまで「退場ゼロ」を守ってきた。だが、この日見せた危険なタックルはすべて、意図的ではないとはいえタイミングが遅れながらも足で突っ掛けたもの。体と体の接触なら多少激しくても警告の出ないプレミアで同じミスを繰り返したことは、フィジカルコンタクトで勝負できないのでは、という余計な疑念を周囲に与えかねない。MFファイエら主力のアフリカ選手権出場でめぐってきた8戦ぶり先発のチャンスで自滅しては、信頼まで失いかねない。
29度目の誕生日前日となる21日のマンチェスターC戦は、出場停止。だがその後に、ポジションがある保証はどこにもない。プロ入り初退場の代償は、予想以上に大きな影響を中田に与えるかもしれない。
[2006/1/16/08:10 紙面から]
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