リオデジャネイロ五輪女子バレーボール日本代表が、選手村へ入らずに6日の1次リーグ初戦の韓国戦を迎えることとなった。1日の記者会見で日本代表選手団の柳谷直哉総務担当は「問題があったから一時離村したという競技団体はない」と説明。しかし、関係者によると、水漏れや電気配線の不備など問題が続出する状況を不安視しており、試合に集中するため選手村から徒歩圏内のホテルに宿泊する。

 選手村を巡っては、7月21日に入村予定だったオーストラリア選手団がトイレの詰まりや床の汚損など劣悪な環境に抗議。一時近隣のホテルに“避難”し、改修を待って27日に入村したが、その後もぼや騒ぎや盗難に見舞われている。日本選手団でも体操男子の内村航平が「シャワーを浴びていたら途中から水しか出なくなった」と話すなど、トラブルが相次いでいる。陸上のマラソンなども一時、選手村を離れるという。

 バレー女子日本代表はサンパウロでの直前合宿を終え、7月31日にリオ入りした。エースの木村沙織が5月の世界最終予選で骨折した右手小指に不安を抱える中、新たな問題発生は避けたいところだ。

 ◆選手村を巡るトラブル

 体操内村はトイレを流すとバスルームの排水口から逆流。選手村の掲示板には「トイレを修理してくれ」というケニア選手の書き込みもあった。アルゼンチンのオリンピック委員会は5フロアのうち2つが「住める状態ではない」として近くにアパートを借りた。ずさんな整備を理由に6日遅れで入村したオーストラリアの選手団は、7月29日に地下駐車場のごみから出火するぼや騒ぎがあり、約100人が建物の外へ避難。その際にパソコンやシャツが部屋から盗まれ、AFP通信によると「3人の消防団員がシャツを持ち去るのを見た」との証言もあったという。