地元の瓜生正義(40=福岡)が、インからコンマ10のトップスタートを決めて逃げ切った。13年平和島ダービー以来、3年ぶりのSG制覇を果たした。10年桐生、13年平和島に続き歴代1位タイのダービー3勝目を飾った。また、福岡でのSGは史上初の3勝目となり、今年の獲得賞金は9200万円を超え、賞金争いのトップに浮上した。2着は白井英治が道中で競り勝ち、3着は松井繁が入線。

 瓜生正義は、3年ぶりのSG制覇を素直に喜んだ。SG8勝目、生涯獲得賞金は18億円を超えたにもかかわらず、不思議な気分だった。「新鮮な気持ちでいます。初優勝の時みたいな感じかな。久しぶり(のSG優勝)だからですかね」。勝利の味を忘れかけていた。

 ジンクスを破った。福岡で開催されたSG優勝戦では、1枠が過去5連敗中だった。そんな悪いデータを、瓜生はいとも簡単に払いのけた。「そこは開き直って、自分のできる範囲でいこうと思った」。負けても仕方ない。レースに集中してファイナルを制した。

 「うねり」にも打ち勝った。連日、選手たちを困らせた1Mの難水面も克服した。「あらためて前検、初日は特殊な水面だと思った。優勝戦も1Mはうねってボートが暴れた」。過酷な条件下でも、初日から別次元のターンで握って回り、上位争いに進出。優勝への道を切り開いた。これで福岡SGは、史上初めて3勝目を飾り、福岡に瓜生ありを再認識させた。

 獲得賞金は9200万円を超えた。菊地孝平を抜いてトップに浮上した。昨年は無念のグランプリシリーズ回りだったが、今年はSGグランプリ2ndからの出場が現実味を帯びてきた。「賞金1位を守る気持ちはない。気を引き締めてグランプリに行きたい」。天才レーサーの見据える先は、1度も優勝していないグランプリ制覇。今年こその強い思いで、頂点を目指す。【津波謙次】