<国際親善試合:日本0-2ウルグアイ>◇5日◇札幌ドーム

 日本は攻守にわたって動けていなかった。ウルグアイについていけてない。小気味いい形でやられてしまっていた。プレーする位置が固定されてしまっている。岡崎もなかなか裏への動きがなかった。本田しかり。決まった位置から動かないから、フォローのしようがない。真ん中の皆川と3人の距離があきすぎていた。だったら動いていい距離感をつくらないと。固定された位置にいるだけでは、相手DFは脅威に感じない。

 今回抜てきされた皆川は「楽しめた」と言うが、楽しむのではなく「戦うんだ」というのを見せてほしかった。あのセンターFWのポジションを狙っている選手はいっぱいいる。そんな中で一番最初に呼ばれて、出たアドバンテージを生かさないと。簡単にキープできるものじゃない。感情をむき出しにしないと定位置は取れない。武藤もそう。もっと仕掛けていいと思う。Jリーグではやっているんだから。持っているものを出さないと生き残っていけない。

 武藤も皆川も、いいプレーは当然あった。でも初めての代表だからって甘えていたら、すぐにポジションは奪われてしまう。危機感を抱いてほしい。日本代表という重みを感じたと思う。ここで感じたものを次に生かせるか。試合後のサポーターも、ブーイングをしてくれっていうわけじゃないけど、少し優し過ぎたんじゃないかな? すぐベネズエラ戦がある。自分たちで奮い立たせて、勝ち抜く力をつけていかないと。代わりの選手はいくらでも出てくるってことは、今回のメンバーを見れば分かるはず。

 Jリーグでやっている選手たちも「今度は俺だ!」って思っているだろう。活躍すれば選出されるかもしれない。そうすればJリーグがもっと白熱する。代表は誰も安泰じゃない。使ってくれているんだから、見せないと。(元日本代表FW)