なでしこジャパンMF猶本光(21=浦和)が、16年リオデジャネイロ五輪を見据え、ボランチでのレギュラー奪取に闘志を燃やした。27日、東アジア杯(8月1日開幕、中国・武漢)に向けた国内合宿を愛知県内で開始。W杯カナダ大会まで宮間あや(30)がつけた背番号8を受け継ぐ猶本は優勝を目標に掲げた。澤や宮間の後継者として、攻守で実力を認めさせるつもりだ。

 約30分の練習を終えたMF猶本が、なでしこジャパンへの思いを明かした。「W杯にも五輪にも、日の丸を背負って戦いたい思いは変わらない。リオ五輪がすべてじゃない。それ以降もボランチのレギュラーに定着できるようにしたい」。今大会は、W杯準優勝メンバーを6人しか招集しない。佐々木監督が「3分の1はリオに絡んで欲しい」と期待するサバイバル戦は、今日28日の2部練習から本格始動する。

 猶本の背番号8は、佐々木監督の期待の表れでもある。「宮間さんや澤さんのようなプレーはできないので、自分のプレーをしたい。キック1つにしても相手に読まれるのではなく、ポンっと出せるように」とイメージを膨らませた。

 初招集された昨年5月のアジア杯、9月の仁川アジア大会は消化不良に終わった。「どういうプレーをすればいいか迷いながらやってしまい、もったいなかった。守備もしっかりして、攻撃も積極的に絡んでいきたい」と課題も明確だ。「まずは東アジア杯で優勝」。主力としてのタイトル獲得が、W杯主力メンバーへの挑戦状となる。【鎌田直秀】