日本がリオ五輪でOA枠を活用する方針を早々と決めた。

 前回のロンドン五輪は正式にOAで協力を要請したのは4月。早い始動には、派遣交渉を円滑に進める思惑がある。

 リーグ戦は五輪中も並行開催される。日本が決勝まで進んだ場合、J1なら事前合宿期間も含め5試合は代表抜きで戦う。交渉がこじれる原因だ。

 過去には監督が目星を付けた選手と所属先の頭越しに下交渉し、不興を買って破談となったことも。霜田技術委員長はクラブと丁寧に交渉するため「今回は前もって協力をお願いする」という。

 人選が進むのは4月以降の見通しだが、あるJ1の強化担当は「協会は将来を担う若手のフル代表候補に五輪を経験させたいようだ」と語る。前線なら宇佐美(G大阪)、中盤は柴崎(鹿島)らが候補になりそうだ。鹿島の鈴木強化部長は「五輪で勝てばJリーグが盛り上がり、選手の価値も上がる。クラブのメリットもある」と理解を示した。