サッカー日本代表の西野朗監督(63)が21日、千葉県内で30日の国際親善試合ガーナ戦(日産ス)とワールドカップ・ロシア大会へ向けた国内合宿初日を終えた後、囲み取材に応じた。

 その中で中島翔哉(23=ポルティモネンセ)を落選させた理由として挙げた「ポリバレント」の真意について再度、説明した。

 囲み取材の中で、取材陣から「先日の会見でポリバレントという発言があった。西野さんの中のポリバレントとは?」と質問が飛んだ。西野監督は18日に都内で行ったガーナ戦のメンバー発表で、中島について「1年、ポルトガルで結果を出した。ただ、ポリバレント…同じポジション、多少、違うポジションも追跡して見ましたけど…」と、多数のポジションが出来るポリバレントの部分で劣る面があったことが落選の理由だと示唆していた。

 西野監督は「先日、言ったポリバレントというのは、間違いなく複数のポジションをこなせるということが大事なことなので、本大会に向けては、そういう選手が必要であるし」と口にした。その上で「全員がポリバレントでなければいけないということでは自分自身、ない。スペシャルな選手もいますし。ただポリバレントを要求している中で、複数のポジションで素晴らしいパフォーマンスを出しているポジションがあったので」とポリバレントを全選手に求めているわけではないことを強調した。

 その上で、中島について「その選手に関しては、決してポリバレントがないから外したということを言ったわけではなくて、競争の中で選択肢の中で選ぶことが出来なかったと言うことで」と、あくまでも他の選手と比較した結果、落選になったと明言した。

 そして「全員に対して、それ(ポリバレント)を求めているわけではないです。ただ、編成していく中では、間違いなくいろいろな対応力が必要。システムに関しての対応も必要ですし、ポジションに対して違和感なく入っていける選手に対して、間違いなく必要な要素だと思うということでお伝えしました」と、ポリバレントな能力の大切さを、改めて説明した。

 またガーナ戦に向けては「ここのところ、いい成果もパフォーマンスも見せて上げられていないので、いいパフォーマンスを全員でやっていきたい」と代表にふさわしい試合をすることを誓った。【村上幸将】