U-21日本代表がアジア大会で頂点に立った。躍進を陰で支えたのは、チームリーダーとして帯同した原博実強化担当技術委員長らスタッフの存在も大きかった。約1カ月の長期遠征はほとんどの選手が未経験。「戦術的なことなどは関塚(監督)にすべて任せていますが、気づいたことはちょこちょこ言っちゃってます」。父親がわりになったのが同技術委員長だった。

 13日のキルギス戦ではMF登里が20歳の誕生日を迎えるのを知り、歩き回ってバースデーケーキを用意。警戒の多いセキュリティーを交渉し、試合後のロッカールームで祝った。「めっちゃうれしかった」と登里。準々決勝タイ戦翌日の20日には「和食パーティー」。選手村でのマンネリ化した食事を考慮。GK増田はうどん2杯に牛丼、うな丼をたいらげた。MF山崎は「本当にリフレッシュできました」。FW永井、MF東の負傷の悪い流れを変えた。

 前田トレーナーは兄貴がわり。試合翌日には「いかにリラックスできるか」と工夫を凝らした。ドッジボールなどをトレーニングに加え、サッカー漬けのからの気分転換をはかった。欠場するほどの離脱者が出なかったことは功績だった。