<女子W杯:日本3-1スウェーデン>◇準決勝◇13日◇ドイツ・フランクフルト

 なでしこジャパンが女子W杯ドイツ大会準決勝でスウェーデンに勝利し、W杯、五輪ではA代表として日本サッカー界史上、男女含めて初の決勝進出を果たした。

 沢穂希主将(32=INAC)の主張が、大躍進の原動力となった。08年北京五輪で銅メダルを逃して帰国した後、沢ら代表メンバーは、当時の犬飼基昭・日本協会会長の食事会に招かれた。その席で沢は、女子サッカーの厳しい現状を報告し、協会のバックアップを要求した。

 技術で互角でも、体格で勝る欧米に苦戦する現状を打開するには、普段から体格の大きい相手と一緒にプレーするのが一番の解決策だった。当時は、簡単に挑戦できなかった。男子と違い女子はビジネスとして成り立ちにくく、代理人が付かず、海外のクラブを探すのは難しかった。月給20万円以下では、異国で生活するのが難しかった。

 食事会の席で沢は、全選手を代表して犬飼会長に「協会としてチームを探してほしい。また生活面でバックアップしてほしい」と要求した。犬飼会長は「なんとかする」と約束し、特別予算として1500万円を確保し、ドイツ在住で元浦和監督のブッフバルト氏とアドバイザー契約を結び、チーム探しを一任した。

 その制度で、複数の選手が海外に渡った。体格差の恐怖は徐々に埋まり、今は互角に渡り合えるまで成長した。今大会前に沢は犬飼氏に「頑張ります。見ててください」とメールを送った。同氏は「大会を楽しんでね」と送り返したという。