なでしこジャパンの佐々木則夫監督(53)が8日、ロンドン五輪アジア最終予選(9月1~11日、中国)代表メンバー20人を発表。W杯優勝メンバーから故障者2人が外れ、新たにFW永里優季(24)の妹亜紗乃(あさの、22)を選出。バージョンアップしたなでしこジャパンは、まずは19日の東日本大震災チャリティーマッチ(国立)でなでしこリーグ選抜と対戦する。

 五輪最終予選の秘密兵器はエースFW永里優季の妹亜紗乃だった。2人同時の代表入りは北京五輪後初の国内試合となった09年11月のニュージーランド戦(駒場)以来約1年9カ月ぶり。この日、練習がオフの亜紗乃はクラブを通じ「代表に選ばれてうれしく思います。与えられたチャンスをつかむためにもいい準備をしてチャレンジしていきたいです」とコメントした。

 W杯メンバーから、5日の練習中にあごを骨折したGK山郷、右足首骨挫傷のFW岩渕が外れた。亜紗乃はスピードとシュート力が武器のゴールゲッター。姉に似たポストプレーも得意とし、国際Aマッチは3試合出場している。今季のリーグ戦は6月4日の浦和戦でハットトリックを達成。つぼにはまったときの決定力が魅力。W杯期間中は姉とほぼ毎日メールでやりとりし「自分もああいう舞台でプレーしたい」とモチベーションを高めていた。優季がW杯優勝後のピッチ上で結婚を発表し「祝福弾」にも意欲を見せる。

 今回、FWは6人が登録された。ロンドン五輪予選は11日間で5試合を戦う過密日程。佐々木監督は「だれが出てもいい状況で挑みたい」と話しており、姉妹同時にピッチに立つ可能性も十分にある。【塩谷正人】