【ビラモウラ(ポルトガル)28日=鎌田直秀】大黒柱のMF沢穂希(33=INAC神戸)がノルウェー戦に間に合った。世界女王のなでしこジャパン五輪イヤー開幕戦となるアルガルベ杯が今日29日、初戦を迎える。右ふくらはぎ痛で離脱していたが今大会での復帰を目指し、今月の和歌山合宿を辞退し調整。この日は、紅白戦では先発組のボランチとして出場。「久しぶりなので楽しみ」と笑顔で金メダルを向けて再発進する。

 世界NO・1の存在がピッチに帰ってくる。右ふくらはぎ肉離れも完治。この日の前日練習、紅白戦では先発組のボランチに入った。

 沢

 思ってたより早かったね。勝手に2戦目とか予想して言っちゃっていたけど…。でも早いに越したことはないし、久しぶりにこのメンバーでやりますし、試合をするのが楽しみ。

 沢不在の中、なでしこジャパンは和歌山合宿でスタートを切った。各世代別代表との練習試合では100分間無得点の日もあった。精神的支柱を欠き、精神的なバランスを失いかけていたが、現地での練習に合流すると、ポルトガルの快晴の青空のように明るさが広がった。

 佐々木監督も「出てきてもらわないと困る。和歌山合宿のままでは困りますから」と言った。紅白戦後にはさっそく新主将の宮間と3人で緊急ミーティング。試合での修正点を伝えた。

 沢

 ノルウェーはフィジカル的には強いけど、中盤が間延びするイメージ。でも今大会は本番じゃない。たくさん課題も出した上で、4月のキリン杯で修正していけば、チームのコンディションも良くなると思う。

 本格復帰したのは出発前日の25日。ポルトガル入り後には「今、めっちゃ体が動く。かえってゆっくり休めたことが良かったかも」。世界一から半年後、さらにバージョンアップした沢が戻ってきた。