<アジアCL:G大阪4-3全南(韓国)>◇1次リーグ◇G組◇19日◇韓国・光陽

 日本代表の若き両翼が、アジアの舞台で勢いをつけた。G大阪DF安田理大(20)は、アウェーの全南戦で1ゴール1アシストを決め、チームを4―3の逆転勝ちへ導いた。

 安田理は攻める姿勢を貫いた。負ければ1次L突破がますます厳しくなるアウェー戦。2―2の後半14分、ルーカスのパスを受け、右足を振り抜いた。鋭い弾道がゴール前の密集を切り裂き、左隅へ。昨年11月3日のナビスコ杯決勝川崎F戦以来のゴールだ。3―3に追いつかれたが、また攻める。今度は播戸に決勝クロスを合わせ、両軍計7点の大乱戦にケリをつけた。

 安田理

 自分が点に絡んで勝つと2倍気持ちいいっすね。ゴールは何で入ったかわからんけど(笑い)。でも、シュートの意識を持つだけで、ああいうゴールにつながるんやと実感した。

 昨季の大ブレークに甘えることなく成長を続けている。試合が終われば、自宅で録画していた映像を見て自分の動きをチェック。「どこがあかんかったんか客観的に分かる」。今季は左サイド突破だけでなく、中央に切れ込んでの右足シュートも大きな武器にした。この日のゴールがその証明だ。

 左からの「ミチカムクロス」も健在だ。播戸からは「GKとDFの間に上げてこい」と言われ、その通りのボールを送った。リーグ開幕から公式戦2分け1敗で3試合勝ちなしと苦しんだ。安田もACLの初戦チョンブリ戦では先発から外れ、出場7分間だけ。それでも「自信を持ってやらな勝たれへん」とスタイルを崩さなかった。

 今日20日、帰国後にW杯3次予選バーレーン戦に向けて代表に合流する。「代表でもこの調子でいきたい」と胸を張った。代表一番の元気者が、最高のムードで中東に向かう。(韓国・光陽=北村泰彦)