絶好調のG大阪MF遠藤保仁(28)が「3つのミッション」をクリアする。1得点1アシストでアデレードを破ったACL決勝第1戦から一夜明けた6日、W杯アジア最終予選カタール戦(19日、ドーハ)に向けた日本代表メンバーに選ばれた。代表合流は14日だが、その前に来季ACL出場権を獲得するために大切な8日東京戦(万博)、12日にはアデレードとの敵地でのACL決勝第2戦が控える。過酷な日程だが、代表を含めた3試合で必勝を誓った。

 絶好調の遠藤なら、すべて乗り越えられる。アデレード戦快勝から一夜明け「大事な試合が続く。また連戦になるけど、チーム状態も悪くない。いつも通りやるだけ」と言った。この日はプールで軽めの調整だったが、今後の戦いへもう気持ちは切り替わっている。

 (1)アジア王者になる

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 ACLは第1戦3-0で圧倒的優位に立った。12日の第2戦は2点差負けでも優勝が決まるが、油断はない。「4、5点取ればほぼ決まってたけど、3点じゃ分からない。ただ、次も先に1点取れればほぼ決まる」と攻めの姿勢を貫く。優勝すれば、12月のクラブW杯に出場。「世界と真剣勝負できる。人生でなかなか出られないビッグチャンス」。そのためにも、アジア王座は譲れない。

 (2)10年W杯へ!

 この日、日本代表のカタール戦メンバーに選ばれた。当初はACL第2戦後にアデレードからカタールへ直行するプランも検討されたが、13日にチャーター機で帰国し、翌14日に代表合流することが決定。日本→アデレード→日本→カタール→日本で計3万2000キロの強行軍だが「今年最後の代表戦だし、勝たないと。前回の(ウズベキスタン戦)ドローも、悪い結果じゃない。次勝てばまたいい形になる」と白星しか頭にない。

 (3)来季ACL出場権を取る!

 直近の試合は8日の6位東京戦だ。リーグは残り4試合で首位鹿島と勝ち点6差の7位。今季のACLで優勝しても来季出場権とは無関係で「リーグ3位以内に入らないと来年(出場権)を取れない。まずは東京戦のことを考えたい」と集中力を高めた。

 重要な3試合すべてで先発は確実。G大阪も日本代表も、遠藤抜きでは語れない。過密日程も乗り越え、3つのミッションをクリアしてみせる。【北村泰彦】