清水は川崎Fに敗れ、B組で3連敗となった。前半途中から相手にボールを支配されると、後半16分に左サイドを崩されて、先制点を献上。失点直後にMF村田和哉(26)を投入して打開策を探るも、同31分に相手の個人技で追加点を許した。チームは3月8日のリーグ開幕戦の白星以降は勝利がなく、04年以来11年ぶりの公式戦5連敗となった。

 清水が序盤にチャンスを作った。前半12分、FWデューク(24)のパスを受けたMF枝村匠馬(28)が右足でゴールを狙った。シュートは相手GKの正面だったが、流れるような攻撃を見せた。しかし、同17分にMF竹内涼(24)が負傷退場。DF福村貴幸(23)を投入し、左サイドバックで先発したMF河井陽介(25)がボランチに入った。リズムをつかみかけていた時間帯に思わぬアクシデントに見舞われた。

 その後は時間の経過とともに相手にボールを支配される。大榎克己監督(50)が「主導権を握られる時間にどれだけ耐えられるかがポイント」と話していた通り、守備の時間が続いたが、守備陣は安易に飛び込まず、ブロックを作って対抗。カウンターからチャンスを待った。

 ハーフタイムに指揮官は「DFラインを相手陣内に押し上げること」と指示。後半は高い位置からのボール奪取を目指してハイプレスをかけた。しかし、同16分、左サイドを崩されると、中央で押し込まれて先制点を献上。前がかりになった一瞬の隙を突かれた。

 さらに、後半31分には個人技で最終ラインを崩され、追加点を献上してしまった。FW北川航也(18)を入れて、攻めの姿勢を見せたが、最後までゴールを奪えなかった。

 チームは3月8日のリーグ開幕戦から勝利がなく、11季ぶりの公式戦5連敗を喫した。「流れを変えるためにも絶対勝ちたい」(大榎監督)と話していたホームでも結果が出せず、11日には中2日で昨季3冠のG大阪を迎える。下を向いている暇はない。【神谷亮磨】