連勝男のG大阪MF今野泰幸(32)が、今季初の首位に導く。明日2日の首位浦和との直接対決(埼玉)に向け、4月30日は疲労回復の調整を行った。今野は2月に左太ももを負傷も、3月22日甲府戦で復帰後はACLを含めてG大阪は公式戦8戦全勝だ。浦和とは勝ち点1差の2位。エース宇佐美に加え、今野が第1ステージ制覇の主役となる。

 G大阪の連勝街道は、今野が復帰してから始まった。3月22日甲府戦から1カ月以上も白星を積み重ね、公式戦8戦全勝。その全試合で中盤を支えた。過密日程による温存策で、前日4月29日松本戦は途中出場だったが、浦和戦は先発復帰が確実だ。この日は疲労回復を重視した調整をこなし、決戦へ闘志を高めた。

 「僕だけの力で勝ってきたわけではない。僕らは個の力にプラスして、組織力もついてきた。純粋に浦和に敵地で勝ちたい。そうすればまた勢いが増す」

 縁の下の力持ちだ。得点ランクトップ(9得点)で、6戦連発中のFW宇佐美に脚光が当たるが、地道に相手の攻撃の芽をつむ今野の力は欠かせない。それでも日本代表の先輩として、10歳年下のエースの去就は気になるようだ。現時点で宇佐美への正式オファーはないが、点を量産すれば欧州から注目される。年間王者への思いが強いからこそ、今野は声を大にした。

 「そんな(海外の)話があったとしても、全力でガンバに残って欲しい。自分で決めることだけど(宇佐美)貴史とずっと、優勝を目指してやりたいです」

 守備陣は岩下や米倉、オ・ジェソクら故障者続出の緊急事態。だが、長谷川監督は「今ちゃん(今野)ならやってくれる。彼に託したい」。連勝男がいれば、怖いものはない。【益子浩一】