14日のJ2愛媛戦に1-2で敗れ、連続無敗が6試合でストップした東京Vが「南米選手権テレビ観戦トレ」で再び無敗街道を突き進む。

 冨樫剛一監督(43)によると、選手たちとコーチ陣は現在行われている南米選手権をテレビで頻繁に観戦。「今日(18日)も朝、スタッフの部屋でブラジル-コロンビア戦を見ていたら選手が入ってきて。FW北脇(健慈=23)とプレーについて話し合いながら見てました」という。

 北脇はその後の練習でははつらつとした動きで、スルーパスに抜け出し、シュートを決める場面もあった。冨樫監督は「北脇はあのイメージで紅白戦をやっているから。(ブラジルの選手のように)ポルトガル語で怒ってました。それはイメージつきすぎじゃねえかって(笑い)。刺激されるものがありすぎたんでしょう」と話した。

 東京Vは愛媛戦の後半ロスタイムに失点し、7試合ぶりの敗戦。それでも冨樫監督は1-1から守りにいかず、逆転負けした試合内容について納得の様子を見せた。

 「あれは勝ち点1で良しとせず、3点を取りにいった結果。そこは自分の采配の部分で、勝ち点0もあると思って札を切った。去年のこの時期であれば、勝ち点1を取る交代や戦術を選んでいたかもしれない」。現在9位の東京Vが、さらに上位を狙える段階に突入したからこその采配だったと説明した。

 21日には次戦・熊本戦を迎える。冨樫監督は「南米選手権を見すぎて、熊本のビデオ編集がまだ途中。今日は徹夜でやらなくちゃ」と笑うが、本場のエッセンスをテレビで連日吸収中の選手たちが、ホーム駒沢陸上競技場のピッチで躍動する。