G大阪の元日本代表MF遠藤保仁(35)が、昨季の大逆転Vを再現する。今日12日のアウェー鹿島戦に向け、11日は大阪・万博練習場で非公開調整後に敵地入り。3冠達成した昨季は、敵地鹿島戦(10月5日)の激闘を3-2で制して一気に頂点まで突っ走った。相手は6連勝中で、第2ステージ首位。「15年版大逆転V」のシナリオも、敵地鹿島から始まる。

 反撃の秋。舞台は昨季と同じ、アウェー鹿島だ。6連勝中で第2ステージ首位の鹿島とは勝ち点7差の6位で、年間では首位浦和と同11差の4位。MF遠藤主将は、3冠達成した1年前と同様に、大逆転Vへのシナリオを思い描いた。

 「(昨季の)ターニングポイントになった試合。一番いいのは勝つこと。首位のチームですしね、勝って少しでも差を縮めたい」

 ともに優勝争いをした昨年10月5日の直接対決。「アウェー鹿島」の激闘を3-2で制して2位浮上。そこから一気に頂点に立った。その試合、遠藤は3得点中2点を演出する大活躍。首位から離されている今季もまた、ここから逆襲する。長谷川監督は「アウェーの鹿島で勝つのは簡単ではないが、昨年は熱い試合ができた。今年も、ああいう試合をしたい」と話した。

 勝つ要素は整った。相手は日本代表MF柴崎が出場停止。一方でG大阪は、日本代表のイラン遠征に同行したFW宇佐美、DF米倉、丹羽、GK東口の4選手とも先発濃厚だ。テヘラン~大阪~鹿島。代表勢は敵地入りしたこの日まで、3日間で8500キロの過酷な大移動になるが、遠藤主将は「もともと能力ある選手がそろっている。コンディションさえ戻れば、問題はない」と信頼。既に、代表勢には過酷日程時の心構えも伝えた。

 勝てばチャンピオンシップ出場圏内の年間3位浮上の可能性もある。実りの秋。G大阪にとっては、逆襲の秋にする。【益子浩一】