伸ばした左足に、辛うじて「勝ち点1」が引っ掛かった。後半31分。浦和GK西川周作(29)の目前に、DFライン裏に抜け出してきた鳥栖MF早坂が迫ってきた。1対1の局面から、ゴール右隅を狙ったシュートを打たれる。しかし守護神は左足ではじき出し、ガッツポーズを繰り出して、大きくほえた。

 「前半の失点で学んだので」と西川は振り返る。前半31分。DF吉田が放ってきた、鳥栖のこの試合初めてのシュートを、左足に当てたがはじき出しきれず。ワンチャンスで同点を許し「止められたシュートだった」と拳を振り回し、悔しさをあらわにした。

 チームは守備ブロックを固め、豊富な運動量で食い下がる鳥栖を攻めあぐねた。3年8カ月ぶりに代表復帰した司令塔MF柏木も、攻撃の形をつくりきれず。「これだけうまくいかない中でも、勝ち点1を取れたのを前向きにとらえるしかない」と話した。