日本サッカー協会とJリーグが共催する八百長対策セミナーが7日、東京都内で開かれ、日本協会の原博実専務理事はプロ野球の野球賭博問題に触れ「もう1度、スポーツ界が襟を正さないと大変なことになる。サッカー界が先陣を切って取り組む」と不正撲滅への決意を述べた。

 サッカーではインターネット賭博に絡んだ不正が世界的に深刻化しており、Jリーグも八百長監視システムを導入するなど対策を進める。Jリーグの村井満チェアマンはJ1などが約450のブックメーカー(賭け屋)で賭けの対象となる現状を示し「不正のリスクは野球の比ではない。(サッカーくじの)トトの収益は他の競技団体の財源でもあり、サッカーで何かあればスポーツ界の根底を揺るがす問題になる」と語った。野球賭博の発覚後には、クラブの代表者らにあらためて注意喚起したという。

 日本での大規模な対策会議は2013年以来で、国際サッカー連盟(FIFA)や韓国Kリーグの担当者らが八百長の実態や対策の実例を講義。Jリーグのクラブやスポーツ庁、日本スポーツ振興センター、東京五輪・パラリンピック組織委員会の関係者ら約140人が集まった。