元同僚相手の4連勝で勢いをつける。J2札幌の四方田修平監督(42)が8日、次節金沢戦(10日、札幌厚別)に向け「理想の攻撃だけを考えるのではなく、失点しないで点を取るというバランスを考えて戦いたい」とテーマを掲げた。相手の森下仁之監督は札幌育成部門の元同僚でもあるが「やりづらさはない」と就任初の2連勝へ意気込んだ。

 02年から07年まで6年間、ともに札幌のアカデミー強化に励んだ同士との初対戦も、今はお互いプロの指揮官。私情は挟まず勝ちにいく。「現実的な戦力を考えた戦い方をしている。その中でモリさんのやり方を少しずつ入れている」と敵情分析。その上で「カウンターの連係もいいし、相手の戦い方も考えてメンバーを決めたい」と勝利への青写真を思い描いた。

 金沢戦後も縁ある相手との対戦が続く。14日の天皇杯3回戦、鳥栖の森下仁志監督、18日のリーグ磐田戦の名波監督が順大の1学年先輩になる。前節東京Vの冨樫監督は、02年に育成部門のコーチとして、ともに汗を流した間柄。年が近い元同士との4連戦は、就任3カ月の指揮官にとっては大きなカンフル剤になる。

 勝ち点45の13位も、9位金沢から12位北九州まで4クラブが勝ち点46で並ぶ。連勝で混戦9位グループを一気にごぼう抜きし、プレーオフ圏との勝ち点差を詰める。【永野高輔】