帝京三(山梨)がアクシデントを乗り越え、3-0で高松南(香川)に完勝した。

 帝京三は28日の練習中、背番9を背負うFW小山駿(3年)が右足をひねって負傷。小指の中足骨を骨折してしまった。だが点取り屋不在のピンチにチームがまとまった。

 「今日は仲間のために戦いなさいというテーマを与えていました」と相良和弘監督(41)。右MFとして先発した村上光樹(3年)は前半13分に右CKに頭を合わせて先制ゴール。その後、小山のポジションであるFWに移り、同35分にこぼれ球を右足で流し込んだ。村上は試合後「あいつ(小山)泣きやすいんで。試合前に半泣きで勝ってくださいと言われて。それだけでも十分気持ちは伝わりました」と打ち明けた。

 主将のDF木村祥太郎(3年)は「今まで小山に助けられて勝った試合もある。次は自分たちがもっと責任感を持ってやろうという話はしました」という。松葉づえをつきながらもチームに同行している小山とともに、1つでも上に行くのが帝京三の目標だ。