初出場の山口鴻城が耐えに耐えた。

 超ディフェンスサッカーで全国高校サッカー初勝利をあげた。

 シュート15本を浴びながら、ゴールは割らせなかった。決定機を何度も作られながらも、GK川島陸哉(3年)が、好セーブを連発した。PKでも3本目でストップ。4本目で相手のシュートがポストに当たると、応援団の下へ走った。川島は「最高ですね。当たってました」と胸を張った。12月に高校総体覇者で優勝候補・東福岡と練習試合を行い、10-0で敗退。「東福岡より強いところはない」と開き直って、大会に臨んだのが、功を奏した。

 練習は8~9割を守備の時間に割く。この日もほとんどの時間を自陣でボールを回されたが、慌てなかった。この日放ったシュートは2本。でも勝った。竹田典正監督(46)は「何が起こるか分からないところで、何かが起こってしまった」と不敵に笑った。守備には自信がある。堅守を武器に上位進出を目指す。