チャンス到来! 仙台のMF藤村慶太(22)が、6日に行われる東京とのホーム開幕戦(15時半、ユアスタ)でリーグ戦初先発する可能性が高まった。岩手・盛岡商高から入団5年目でようやく訪れた好機だ。仙台生え抜きの若武者は初ゴールも「決めたい」と意気込み、チームの連勝に貢献する構えだ。

 待ちに待った時が来た。ホーム開幕戦を3日後に控えた3日の紅白戦。藤村は1本目にMFキム・ミンテ、2本目はMF差波と組み主力組ボランチでプレーした。ボール奪っては鋭いパスをつなぎ、自らドリブルで前へ運びミドルシュートを放つなど「キレキレ」の動きを披露。自身初のリーグ戦先発出場の可能性が高まり「結果を出すという強い気持ちで試合に出たい」と一戦を見据えた。

 代役とは言わせない! 今節は先月27日の開幕戦で決勝弾を決めたMF三田が、契約上の理由で不出場ということから巡ってきたチャンス。しかし「タマくん(三田の愛称)が出られないのは分かってた。だからこそ、そこ(東京戦)でアピールしようと思っていました」と、意識して準備を進めていた。この日の練習後には渡辺監督、サイドハーフで先発が見込まれるMF梁勇基と1対1で話し合い修正点などを確認。「テンポよく(ボールを)回したり受けたりしながら試合を作り、セットプレーを守り切れれば」と、ホーム初白星へのイメージをふくらませた。

 14年6月のナビスコ杯アウェー神戸戦では、公式戦初先発で初ゴールを決め「持ってる男」と呼ばれた。今回狙うはリーグ初ゴール。「ボランチが決められれば攻撃力も上がるし、開幕戦でタマくんも決めてたし…。どんどんミドルを打って決めたいですね」。自らの得点でホーム開幕戦勝利を飾り、3節以降の定位置争いへも大きな弾みをつけるつもりだ。今シーズン2人目のヒーローに、藤村がなる。【成田光季】