J2清水GK杉山力裕(28)が9日のホームC大阪戦で今季初先発することが6日、濃厚となった。同日にGK西部洋平(35)が右もも前の肉離れで全治6週間と発表された後、静岡市内の練習に参加した杉山力は「自分がやるべきことは分かっている」と代役出場へ、表情を引き締めた。

 今季は開幕から6戦連続でベンチスタートだった。前節熊本戦で負傷退場した西部に代わり、後半33分から出場。急きょ巡ってきた出番も「いい準備はできていたので自信はあった」と口にした。西部とは12年から3年間、川崎Fでチームメート。当時から西部に正GKの座を譲るケースが目立った。今季、清水に6年ぶり復帰を果たした西部と再びライバル関係に。ところが杉山力は「あの時は変に意識していた。今は自分のプレーに集中できている」と強調した。

 ベンチからは積極的に声を出すなど、チームの勝利を最優先に考え、サポート役に徹してきた。9日は勝ち点5差の首位C大阪をホームで迎撃する。チームは開幕6戦でJ2最少の2失点と守備が安定しており、真価が問われる一戦。杉山力は「大事な試合。どんな形でも勝ちきりたい」と見据えた。【神谷亮磨】